初心者向け? 玄人向け? どっち? 夏の豆アジング事情

夏アジング

「夏のアジングは初心者向け」「いやいや、玄人向けでしょ」とまぁ、結構意見が分かれている夏のアジング事情。実際どっちなのでしょう。

結論を先に語っておくと、僕は「練習にはうってつけの季節だけど初心者向けとは少し違う」という意見ですが、プロの中にも「初心者向け」という意見もあります。それも決して間違いではないのです。

美穂
美穂

んもーはっきりしないなぁ! どっちなの!?

だいぶく
だいぶく

タヌキも悪気はねぇんだ。確かに難しいところなんだよな

では実際の所どっちなのでしょう? 少し紐解いてお話していきましょう。

夏アジングとはどういう季節なの?

夏のアジングシーズンは、どうしても10~20cmの小型が多くなる傾向があります。

この理由は、大型のアジが沖でベイトフィッシュを追いかけ、春に生まれたアジが少しずつ成長し、プランクトンを積極的に捕食し始めるから。なので船では結構いいサイズが上がっています。

以上の事からサイズは望めないものの、数釣りが楽しめるという季節となります。

彩夏
彩夏

サビキ釣りだとアジゴ。つまりアジの子供がたくさん釣れるシーズンですね

楓

そういえばおじいちゃんからサビキ釣りを教わったのも夏休みだったなぁ

アタホタヌキ
アタホタヌキ

それだけに、サビキ釣りでは最大のシーズンとなります。主に釣具店などがアジ釣りのシーズンに夏を紹介している理由はおそらくこれです。

豆アジングが初心者向けってのは間違いじゃないんだけど……

小型のアジ。という事は、それだけ生まれて間もないという事。生まれたての赤ちゃんがなんでも口に入れるように、アジもまた無警戒にバクバク食います。

豆アジングが初心者向けと言われる所以はこれです。

ハリさえ掛かれば釣れるし、個体数が多いから場所選びもそうそう間違えない。なのでめちゃくちゃ簡単に釣れる……のですが、一癖あるのが豆アジングなのです。

タヌキが豆アジングをデビューにオススメしない理由

では私が夏アジングを「練習にはうってつけの季節だけど初心者向けとは少し違う」と考えているのか解説しましょう。

攻略方法が少し特殊

小魚には、小型のエサと小針を使う。このセオリーは基本的にすべての釣りにおける共通の攻略法であり、アジングもその例外に漏れません。実際豆アジ特化の商品の大半が小型ワームと小型ジグヘッドです。

楓

なんで小型のエサと小針を使うの?

だいふく
だいふく

魚のアベレージ……つまり平均サイズが小さいと、魚が食べてもハリが届かったり、ハリを飲み込みきれず、うまくフッキングできないことがある。

アタホタヌキ
アタホタヌキ

このハリに届いてない状態で捕食する状態をショートバイトといいます。アジングにかかわらず、どんな釣りにも活かせる言葉だから覚えておきましょう

ただ、リグを小型にすればするほど、必然的に魚からは見つかりづらくなります。

特にアジングの場合は、豆アジワームが1~1.5inと極端に小さくなるので、「ワームを小さくした瞬間全然アタリがなくなってしまった」なんてこともよくあります。

アジングをわかっている人間なら、大体どこにアジがいるか、どう流せば釣れるかがわかるため、小型ワームでもうまく使いこなせます。もしアジがどこにいるか予測がつかなくても、ワームを通常の2in前後にしてアシストフックを使えば、高確率で釣れます。

しかし、初心者のうちはどうしてもどこにアジがいるかを把握することがそもそも難しい。見つからないのだから、当然釣りづらくなるわけです。

また、豆アジは結構コロコロタナ(アジのいる水深)が変わります。そのことがわからないのに「15カウントでさっきまでアタってたのに……おかしいなぁ」と何度も同じタナを探ってしまうケースがあります。その為、豆アジングは一度でもアタリがなければタナを調整してみましょう。

さらにいえば、水温の問題もあります。アジの適正水温は16~26℃なので、これを超えると冬のように深場に潜り、釣りづらくなります。そのことを知らず表層ばっかりで釣ってるとまず釣れません。

だからといって深場を攻めるのも場所によってはNG。冬場と違って海藻が育ってますので、根掛かりしやすくなってしまいます。

アタリが多すぎる

豆アジングはとにかくアタリが多い季節。その為、根掛かりとアタリの違いを見極めることができたり、単純にチャンスが多いため、そういう意味では初心者向けと言えなくもありません。結構豆アジ専用リグじゃなくても釣れたりしますしね。

が、ショートバイトが続きすぎるのも考え物。どうしても釣れないアタリが続くと「あのサイトでは違和感に全部アワセろって言ってたけど、これじゃ釣れないんじゃないか?」と疑いを持ってしまうのは当然。しかしそれでは、せっかく手元に感じているアタリを逃してしまうという事があります。

だいふく
だいふく

まぁ、それもいい経験ではあるんだがな。それが原因で続かなくなる可能性を考えると、少し考えものだな。

さらに、アタリが多くて釣れないのならば、その理由も知っておかなくてはなりません。間違った理由を想定して仕掛けを変えてしまうとかえって釣れなくなりますから。

美穂
美穂

実際にアタリが多いのに釣れないときはどんな風にすればいいの?

アタホタヌキ
アタホタヌキ

まずハリのサイズを極力小さく、できれば軽めのジグヘッドで狙うのがセオリーですね。重たいとミスバイトが増えますから

彩夏
彩夏

アジが小さいなら、ワームを小さくするべきでは?

だいふく
だいふく

常識的に考えればな。ただ、ワームを小さくするということは、魚から発見されづらくなってしまう。要するにアピール力が小さくなるんだ

アタホタヌキ
アタホタヌキ

僕の場合は、小さいワームでアタリが極端に少なくなるなら、透明度の高い通常のサイズのワームでアシストフックを使います。他にもいろんな方法があるので、試してみましょう

アジ以外の活性が高すぎる

アジ以外の活性が高すぎるという問題もあります。

特に厄介なのががフグ。フグは基本暑い時期に食ってきやすくなります。フグに食われたら最後、確実にワーム一本、最悪ジグヘッドごと持っていかれます。フグには等価交換など通用しないのです。

また、メバル意外の大半の釣り物は春、秋ほどではないにしろ高活性なものが多い。そうなると必然的にアジを捕食する魚の活性も上がっているわけですから、ランガンの重要性が他の季節より上がります。

秋からスタートダッシュを切りたいなら夏デビューもあり

楓

な、なんか聞いてたら夏アジングが難しく感じてきた……夏はデビューに向いてないのかな?

ところが、完全にそうとも言い切れないのが、この問題の難しい所。アタリが多いのは事実ですし、前述した問題は、基本を守れば大半は回避できるものばかりですしね。

僕の意見はあくまで他の季節では応用できない特異性があるのが夏というだけです。

それに、豆アジのアタリが小さい分、アタリを捕らえる感覚を鍛えるのには最高の季節であることには変わりありません。実際バス釣りアングラーがアタリの感覚を鍛えるためにアジングを始めるケースだってあるのです。結構練習になるそうですよ?

キャスト練習もかねて、夏に準備して秋の本番に備えるという考え方なら、夏のアジングシーズンでデビューは結構オススメです。

ただし、熱中症には気を付けてくださいね。

まとめ 豆アジの魅力は人それぞれ

いかがでしたか?

あくまで僕の見解なので、違う意見もあると思いますし、決してこのお話は、「夏アジングデビュー推奨派」の意見を否定するものではありません。

なので、あくまで個人の意見として受け取っていただければ幸いです。

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