アジンガ―の悩みの一つであるメバル問題。「アジが釣りたいからアジング始めたのにメバルが釣れちゃう！」その気持ち分かります。
僕も最初の頃はメバルは釣れるけどアジは全く来ないという悩みに頭を抱えたものです。
では、この疑問に僕なりの考察も交えながらお答えします。
結論からいうと「完全にはムリ」
はい。いきなり最悪のオチですがアジとメバルを釣り分けることはまず不可能です。だってエサが同じなんだもの。
近いエサを好んで食べるチヌとアジならば、まだやりようはあります。例えばフカセ釣りならアジをマキエやツケエを駆使して釣り分ける方法。アジングならそもそもチヌの口に掛けるにはハリが小さすぎるため、意識する必要性もありません。
ただ、アジとメバルについては使うラインやルアー、リール、下手すればロッドも「ライトゲーム用」で一緒くたに括られます。狙う場所や動かし方も非常に似ているため釣り分けはまず不可能です。
……しかし、そう考えるとある矛盾点が浮かび上がります。
どうして「アジング」と「メバリング」の二つの釣り方が存在するのか？ ではここからは主に「アジング」と「メバリング」の違いを主に解説していきましょう。
アジングとメバリングの違い1「タックルの違い」
アジングタックルとメバリングタックルの大きな違いはロッドです。
アジングは小さなアタリや違和感を敏感に感じ取る必要があるため、メバリングよりやや短めで先調子の非常に感度がいいロッドが好まれます。
一方のメバリングタックルでは、アジングではフロートリグなどで使うような7ft台ロッドも、メバリングでは普通にジグ単で使われます。
ラインにも違いがあります。感度よりハリ掛かりの良さが好まれるため、メバリングの初心者向けのラインはフロロだけではなく伸びやすいおかげで乗りやすいナイロンもオススメですし、メバリングなら初心者以外はPE一択です。エステルはまず使いません。
アジングの場合は、ナイロン、フロロ、エステル、PE。どれにも一長一短あり、結構悩ましいところです。一応一般的には「初心者はフロロ」「ジグ単ならエステル」「遠投リグはPE」といった意見が多いのですが、ナイロンも完全にダメというわけではないですし、テスターさんの中にもフロロを好んで使う人はいます。
ライン関連の詳しい解説は下の記事で行っています。
また、アジと違いメバルは反転捕食が多い性質があるため、感度を優先する必要がなく、それよりも「アタリを弾きにくいロッド」が重要になります。その為竿のセッティングが微妙に違います。
それに伴いジグヘッドの重さも、アジングより重めの2～3ｇ、もしくはそれ以上の物が使われます。この点に関してはもう少し詳しい解説を下の記事で行っております。
アジングとメバリングの違い2「誘い方の違い」
基本的にはアジングとメバリングでは誘い方は同じです。ただ微妙な違いが発生することが多いです。
例えばプラグ。アジもメバルもプラグ自体は使うのですが、どちらかと言えばメバルの方がよく使います。アジはワームを使う割合が多い感じです。
ワームに限っても、メバルの方がタダ巻きを多く使い、アジングではリフト&フォールを多用します。ただ、どちらも割合的な意味であり、アクションによって釣り分けることはまず不可能です。
アジングとメバリングの違い3「居場所の違い」
アジは回遊魚であり、青物と同じように外海で広く泳ぎ回る個体が多くなります。一部の堤防に住み着いた居つき型のアジもいるのですが、行動範囲が狭いだけで一応回遊します。
一方メバルは回遊魚ではありません。なので広く泳ぎ回ることはなく、ストラクチャー周りに住み着いている個体が多くなります。
微妙な違いで「これで釣り分けられる！」ということではありませんが、頭の片隅に置いておくと「ストラクチャー周りを粘り強く探る」か「オープンエリアを広く探るか」のヒントくらいにはなります。
アジングとメバリングの違い4「シーズンの違い」
アジとメバルでは適正水温が大きく違います。
アジの適正水温：16～26℃
メバルの適正水温：12～16℃
これによってシーズンの違いも発生します。アジの場合は基本的に完全なオフシーズンはなく、しいていえば冬は適正水温いかになる場所もあるため一部がシーズンオフという形になります。
一方メバルは夏は高確率でオフシーズン。一応船で沖合に行けばメバルも深場にいますが、わざわざ狙う人も少ないでしょう。
まとめ 深く考えず楽しむが吉
エサは同じですが魚の違いがあるため、完全に同じ釣り方にはなりません。その為「アジング」「メバリング」と分かれているのですが、正直「アジング」だからといってあまり外道の釣果を気にする必要はありません。
たまに釣れるメバルの可愛さも、アジングのひと時の癒しを与えてくれるので、どちらも楽しむ方がいいと思います。
……ただしフグ。テメーはダメだ。（ワームを噛み千切られるため）
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