最初のうちは専用アイテムがそろわないもの。代用が利きやすいリールはともかく、ロッドは結構な違いがあるため、やはり専用竿の方がアジングを楽しめます。
それだけにアジングロッドはなるべく早く手に入れてほしいものですが、やはり人間やんごとなき事情というものがあります。それに、最初から何万円もかけて道具を買うのも物価高の昨今ではハードルが高いものがあります。
では、今あるロッドでアジングを楽しむことはできないものか。今回はアジングロッドで代用できるタックルをご紹介します。
アジングロッド特有の特徴
そもそも、ロッドって専用のものじゃなきゃダメなの? 似たようなものじゃん
まぁ、素人目で見ればロッドは同じようなものです。基本的な素材も同じようなものですし、何がそんなに違うのでしょうか?
まず、わかりやすいのは長さでしょう。アジングロッドは平均的なもので6ft前後と、海の竿の中ではかなり短い。竿が短いとキャスト飛距離が落ち、重たいリグを投げにくくなりますが、その代わり感度が高く、軽い仕掛けを投げやすくなります。
アジングは飛距離よりも軽いルアーで、感度重視なところがありますので、短めの竿はアジングを楽しむための必須条件とも言えます。
また、竿には硬さも大きな違いがあります。
竿の硬さはアジングの場合はL~UL程度のかなり柔らかいものを使います。これは軽量リグを投げやすく、アタリをはじきにくいようにという理由からです。
一番いい代用ロッドはメバリングロッド・トラウトロッド
その前提条件でいえば、代用ロッドの代表格はメバリングロッドとトラウトロッドということになるでしょう。
メバリングロッドはアジングロッドよりは長い7ft台がメインですが、軽量ジグ単はメバリングロッドでも頻繁に使われます。トラウトロッドもスプーンをはじめ軽量ルアーをよく使うのでアジングロッドの代用として優秀といえるでしょう。
あのさ。だったらメバリングロッドとトラウトロッド。それとアジングロッドの違いってどこなの?
メバリングロッドとアジングロッドの場合は、調子の違いが大きなポイント。
いえーい! 調子乗ってるかーい!?
その調子じゃねぇよ。
調子とは、曲がる頂点の違いのことを言います。穂先側で曲がる竿のことを先調子。ブランクの真ん中あたりで曲がるものを胴調子といいます。
メバルは捕食後底に潜る修正があります。その力を利用して、ハリを掛けることがポイントとなります。こういった釣り方を”乗せの釣り”といいます。乗せの釣りの場合は胴調子の方が有利とされています。
ただ、アジングの場合は掛けの釣り。乗せの釣りだと、どうしても上アゴより口の横に掛かりやすくなってしまうためです。口横だと、アジの場合薄い膜でできているため、簡単に口が切れてしまうのです。
また、乗せの釣りだとアジの食い上げに対応しづらいのも難点です。メバルと違い、アジはほとんど360度どこからでも食ってきます。そのため、わずかな違和感でも感じ取りやすいロッド感度が必要となるのです。
そのため、基本的には掛けの釣りがアジングの主力となり、先調子がメインとなっているわけです。
だったら、トラウトロッドならどうなの? お父さんが話してたけど、トラウトロッドにはアジングロッドみたいに掛けの釣りがあるみたいだけど
そうですね。実際トラウトロッドはアジングロッドにかなり近いものがあります。
ただ、トラウトの場合、ものによってはM~L程度の少し固めのロッドもあります。さらに基本的には池や川で使うものなので、塩水に弱い竿も中にはあります。
また、トラウトロッドはやや調子が胴に寄ってます。そのため、アジングロッドのような極端な感度重視の先調子とは少し違いがあるのです。
ただ人によってはアジングロッドより胴調子に近いトラウトロッドの方がアジングに向いているという意見もあったりします。ただ僕は正直先調子の方が好きですね。
正直掛け調子がいいか乗せ調子がいいかは好みの問題でもある。アジングの楽しさは掛け調子にあるともいえるし、アタリが感じ取れなくても釣りやすい乗せ調子を重視するのも悪くないな。
この辺りの結論は経験を積んでからの話だからどちらも否定しないが、初心者のうちはアジングロッドから始めた方がいいと思うぜ。
バス用ロッドは注意が必要
では、バスロッドはどうでしょう? トラウトロッドと同じく海水では使えないものもありますが、使えるものならバスロッドでも釣れるのでは?
バスロッドには非常に多くの長さ、硬さのものがあります。そのため、使えるのはフィネス系のロッドということになります。
ただ、バス用ベイトフィネスでベイトアジング! ……というのは少し問題があります。
え? フィネスって軽いルアーを使うってお話だよね? だったら軽いルアーを使うアジングもできるんじゃ……。
その通りですが、バス釣りでいうフィネスはせいぜい軽くて5g程度なのです。アジングで使うリグの重さは1gなので、かなりの違いがあります。
そのため、バスロッドでジグ単をする場合は、スピニングリールでかなりフィネスなタイプを使うことになります。……まぁ、バスの場合はアジと比べればかなり引きが強くパワーのあるロッドを使うので、遠投リグ用と考えてもいいかもしれませんね。
シーバス、エギングロッドは遠投リグ用
シーバス、エギングロッドなら遠投リグを使えば、物と状況によっては遠投用アジングロッド以上の性能を発揮します。(ジグ単は当然使えないレベルなので、お話は省きます)
その理由は遠投性能の高さ。シーバスもエギングも飛距離が正義ともいわれる釣りなので、その分遠投アジングリグもぶっ飛ばしやすいです。
ただ、シーバスロッドの場合、アジング用の遠投リグでもまだ軽すぎる可能性があります。なんでも使えるというわけではないので注意しましょう。
また、エギングロッドもやや硬すぎるという難点もあります。そのため、重めのフロートやキャロライナシンカーを使うといいでしょう。
エギングロッドをアジングで使う際の詳しいお話は、こちらの記事で紹介していますので、参考にしてみてください。
まとめ 代用ロッドでもアジングを楽しんじゃいましょう
いかがでしたか?
やっぱりアジングの面白さは掛けの釣りであるところが大きいので、楽しむならアジングロッドの存在は欠かせません……が、別にアジングロッドの代用品がないわけではないのです。あえて代用ロッドで釣るのもなかなか楽しいですよ。
いろんなロッドで、アジングを楽しみつくしちゃいましょう!
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