アジング初心者でも、玄人でも必須科目といっても過言ではないノット。それがクリンチノットです。
しかし、このクリンチノット。結構困ったちゃんの結び方で、誤解や勘違いも多いノットです。それもそのはず。メディアによって結び方が変わるんですから。そのせいで「お前の結び方は間違えてる!」って言っちゃう人も多いのが現状です。
ではまず初心者の方のためにも、まずは二つの結び方の解説。そして二つのノットの違いを解説します。
超簡単! クリンチノット
まず、ラインをアイに通します。
そして端糸をぐるぐると4〜6回本線に巻き付けます。
アイの近くにできた輪に端糸を通します。
最後にゆっくり引っ張れば完成です。
こっちが正解?! インプルーブドクリンチノット
親方ー! 私に嘘を教えたわね!
嘘? なんのことだ?
学校の友達が「それクリンチノットじゃないよ!」って言われたのよ。証拠に釣り雑誌まで出されたんだから。酷いよ! 恥ずかしかったんだから
なるほどな。だが、俺は嘘は言ってねぇぜ。もちろんその雑誌もな。
親方のいう通り。実はクリンチノットは二種類あるんです。
もしこの二種類を分けて表現するなら、先ほど教えたノットが「クリンチノット」。そしてこれから教える結び方が「インプルーブドクリンチノット」で、クリンチノットの改良版とされてます。
近年の釣り雑誌や書籍ではおもに「インプルーブドクリンチノット」をクリンチノットとして紹介する傾向があり、いつのまにか本当のクリンチノットというイメージが定着した。というわけです。
インプルーブドクリンチノットの結び方
まず、クリンチノットの締め込む手前まで進んでください。
この後、今できた輪にラインを通します。
そして締め込めば、インプルーブドクリンチノットの出来上がりです。一手間加わっただけですね。
二つのクリンチノットどっちがいいの?
結束強度という観点では、きちんと結べばインプルーブドクリンチノットの方が優秀です。
それもそのはず。輪に二回通すこちらの結び方のほうが、すっぽ抜けにくいのは当たり前です。
さらにクリンチノットを行ったあと、上の写真のように結び目を爪でつまんで引っ張ってみてください。すると簡単に解けます。ということは結び目に何かしらのダメージがあった場合、解けやすくなるということ。だから後者の方が改良版というわけです。
……ただ、それならみんなインプルーブドの方を使うはずですよね? ということはクリンチノットにも利点があるという事。
一番の利点はその圧倒的な締め込みやすさ。クリンチノットの場合は、端糸と本線を持って上の写真のように引っ張りあえば、しっかり締め込めます。インプルーブドクリンチの場合は、これをやるとたまに結び目が甘くなります。「クリンチノットの方が結束強度が高いような気がする」と感じてる人はこれをやってる可能性が高いです。(ちなみに僕は昔、このタイプの勘違いをしてました)
そして、もう一つの利点は「一手間減る事」。「なんだたった一手間かよ」と思うなかれ。アジングで使うラインは非常に細く、見えづらい。たった一手間でも減ると不器用さんは一気に難易度が下がり、爆速で結べるようになるのです。時短=手返しの良さなので、結構バカにできません。
逆を言えば、「いや、俺はインプルーブドでも、爆速で結べるよ」という人は、このクリンチノットの利点はあまり意味がありません。
まとめ 結局は結び目の完成度次第
いかがでしたか?
二種類どちらの結び方にも言える事ですが、結局は結び目の完成度次第で結束強度は決まります。アジングの場合、インプルーブドでも、通常のクリンチノットでも、どちらでも十分な結束強度があります。
その証拠に、タヌキはいつも手間を省いたクリンチノットでシーバスでも関係なくブッコ抜いてます。しっかり締め込んでさえいれば、このくらいは余裕です。
ぜひ正しい結び方を覚えて、楽しいアジングライフを送ってくださいね。
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