アジングで多用されるサイドキャスト。風があっても、低い弾道でズバッと飛んでくれる頼もしい味方です。
ただ、反面ラインを離すタイミングが変わると左右に大きくズレてしまいます。これが理由で苦手意識を持っている人も多いのではないでしょうか?
実は、僕もサイドキャスト苦手だったのですが、いろんな動画とかでサイドキャストを勉強した結果、ある動画がめちゃくちゃ分かりやすく参考になったので、それも踏まえつつサイドキャストのやり方と練習のコツを紹介していきます。
なお、この記事はオーバーヘッドキャストができるという前提でお話します。もし、まだオーバーヘッドキャストがうまくできないときは下のリンクから覚えてきてください。
参考動画の紹介 ルアマガが投稿している村田基の解説が最強すぎる!
では、さっそく前述した動画をご紹介しましょう。それは有名ルアーWEBマガジンのルアマガが投稿している「村田基のキャスティングマスター」。そのサイドキャストの回です。
え? バス釣りの解説動画じゃん
って思った人はお詳しいですね。その通り、村田基はかの有名な釣り漫画「グランダー武蔵」でミラクルジムとして活躍されていた方で、アジングというよりバス釣りや、シーバスなどの大物釣りなどの方が有名な人です。
ただ、そのキャストコントロールはめちゃくちゃ精度が高く、教え方もうまい。その辺の釣り動画のキャスト解説よりは何倍もわかりやすいので今回取り上げました。
それにバス釣りでもノーシンカーなどの軽量リグを使うため、理屈としてはアジングに近いキャストになりやすいです。なので十分参考になると思います。
ちなみに動画ではベイトリールを使っています。ベイトとスピニングでは若干振り方は変わるものの、基本となる部分はまったく同じなので安心して動画を参考にしてください。
では、ここからは内容をアジング向けに変更し、かつ僕なりのやり方も踏まえながらサイドキャストの解説をしていきましょう。
アジングでサイドキャストをする利点
バス釣りでサイドキャストをする利点は主にストラクチャーです。バスは障害物や影にテリトリーを作る魚なので、そういったところにルアーをアプローチしたいわけです。
アジングの場合も障害物自体は意識しますが、バス釣り程の精度が求められるパターンは少ないです。僕もたまにライナーで飛ばしてストラクチャーの影に入れたいというパターンはありますが、あまり多いわけではなく、試しに入れてみる程度の使用頻度です。
では、なぜアジングでサイドキャストをするのかといえば、低弾道で飛ばすことによって、風の影響を極力少なくしたいからです。高い弾道だと、着水までに風の影響を受けてしまう距離が多くなるんですね。
例えば、正面から向かい風の爆風吹き荒れる状況。こんなときにオーバーヘッドキャストをしてもなかなか思うようには飛びません。状況によっては前に飛ばしたつもりが真後ろに着地するなんてこともあります。
一応オーバーヘッドでもある程度ライナー気味に飛ばすことは可能ですが、それより簡単に低弾道で飛ばすならサイドキャストというわけです。
サイドキャストなら、よっぽど変なフォームでない限り高い弾道を描かないですし、楽に風を回避でき、距離を稼ぐことができる、というわけです。
サイドキャストのやり方 基本はオーバーヘッドと同じ
新しいキャスティングと聞くと身構えるかもしれませんが、やってること自体はオーバーヘッドキャストと同じです。
振る方向が横になるだけ。違いはこれだけです。
肘が曲げにくいと感じたあなた。そう、その通り。肘は基本的に使いません。というかオーバーヘッドでも肘の力は抜きます。もちろん肩も力を抜きます。重要なのは手首です。
オーバーヘッドから変わるとすれば、離すタイミングがややシビアになることくらいでしょうか?
離すタイミングは目で見て図れ
オーバーヘッドの場合は離すタイミングがややズレても飛距離が伸びないか、ややテンプラ気味になるだけです。ただ、サイドキャストの場合はタイミングがズレると、左右にズレてしまいます。
そこで重要になるのが、動画で村田さんも語っている「円というより線を描く」というですポイントです。
もうちょっとかみ砕くと、「体を中心に円を描く」のが通常のオーバーヘッドなら、「テイクバック時のルアーの位置から狙うポイントまで、まっすぐルアーを押し出す感じ」と言えばわかりやすいでしょうか?
これができていれば、ルアーがまっすぐ飛んでいくのが目で追えるはずです。目で追えないならズレている可能性が高いです。
上手くいかないときは要点を抑えつつ自分の癖も考えて修正してみよう
ここからはやや我流が入ります。村田さんの解説動画だとほとんど手首だけでサイドキャストをしていますが、僕の場合は練習用に少しアレンジを加えました。
というのも、僕の場合は村田さんのように肘を動かさないことを意識すると、変に肩に力が入る癖があったからなんですね。
オーバーヘッドの場合はある程度肘も曲げるし、僕がもともとヨーヨーが趣味だったこともあり手首のスナップを使うことには慣れていました。なのでそれなりにできたのですが、サイドの場合だと肘はほとんど使わないので、動かさないことに注意しすぎて肩にも肘にも力が入ってしまう。当然、変な力が入ってしまえば、うまくキャストできないのは当たり前です。
なのでまずは、力を抜くことに注意してみました。これだけで精度がかなり上がりました。
実際村田さんの映像でも、キャスト解説シーンはしっかり膝を動かさないものの、実釣時のキャストでは、振る瞬間はしっかり動かさないようにしているものの、振った後では若干動いています。あれはしっかり肩や肘の力を抜いているから、ある程度「バシッ」と入れないといけないときは多少動いてしまうのでは? と考えてみました。
そして、少しずつ理想に合わせていき「後ろに振るときは腕を動かさない」でもまっすぐ飛ばせるようになってきたわけです。
これは僕のパターンなので他の人には当てはまらない例だったかもしれませんが、要するに柔軟に考えながら要点のみを意識してみよう。ということです。
「円を描かず、線を描く」「脱力する」「まっすぐ後ろに振ってまっすぐ戻す」サイドキャストで大事なのはこの部分です。その部分が変わらなければ、アジングで求められるキャストアキュラシーは十分確保できます。
さらにアジング向けに変更 スパイラル気味のサイドキャストでロッドをコンパクトに曲げる
ちなみに僕はさらにサイドキャストをアジング向けに変更しています。というのが、バス釣りで使うような重さのルアーなら簡単にロッドが曲がり、真横に振るキャスティングでも十分飛距離が出せるのですが、アジングの場合0.8gとか風があるときでも1gのジグヘッドを使います。ルアーの重さではまず曲がらないので、後ろに振って竿を曲げることをより意識しなければならないわけです。
なので、僕はテイクバック時にほんの少し手首をひねり、縦に円を描きながらロッドを曲げてサイドキャストをするようにしています。この方法なら楽に飛距離を出せます。
ちょうど、ルアマガさんの「村田基のキャスティングマスター」の動画でトラウトのサイドスローが紹介砂れていましたが、イメージとしてはこのキャストの円が小さくなるような感じです。
どちらにしても、基本は変わりません。「ロッドをまっすぐ振る」ということから外れてはいますが「線を描く軌道」は変わりません。上の解説動画でも、回転している時こそズレているものの、ロッドがしっかり曲がってからルアーが飛んでいくときはきれいな直線を描いていることがわかります。
特にトラウトもアジングほどではありませんが軽量なルアーを使います。なので、キャスティングでも近い理屈となり、コツも同じです。アジングも柔らかいロッドを使いますしね。
なので、かなり参考になりますよ。
まとめ 難しく考えず、されど基本は抑えて
いかがでしたか? サイドキャストを覚えると、風があるときでも軽量リグを飛ばすことができ、より攻略のバリエーションを増やすことができます。
では最後にサイドキャストのコツをまとめましょう。
サイドキャストのコツ
・肩や肘の力を抜いて、手首のスナップを効かせよう
・円を描くというより、線を描くようにキャスト
・まっすぐキャストするように心がけよう
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