ジグヘッドのオモリ。基本的には鉛が使われることが多いのですが、近年急速に人気を伸ばしているタングステンジグヘッド。いわゆるTGという奴です。
正直初見では僕も半信半疑だったのですが、使ってみて「なるほど! これは使えるぞ!」となって早数ヵ月。実際に僕もタングステンの特徴を利用していくつかアジを釣るようになりました。
今回はタングステンジグヘッドの利点とデメリットについてご紹介します。
タングステンとは
タングステンは、銀灰色の輝きを持つレアメタルであり、その希少性と特異な性質から「重石」という意味のスウェーデン語が由来とされています。
金属の中では最も高い融点と低い熱膨張率を持ち、高温や過酷な環境でも形状を安定させ、腐食にも強いため、熱処理炉や航空機のエンジン部品、医療機器などに使われています。
タングステンは比重が鉛の約1.7倍であり19.25(ちなみに鉛は11.34)とされています。その為、同じ1gのジグヘッドでも、タングステンの方が鉛より小さいという事になります。
タングステンジグヘッドの利点
まず最初の利点はキャストの飛距離。タングステンは鉛より小さな体積で同じ重量のジグヘッドを作成できるため、空気抵抗を減らしてより飛距離を稼ぐことができるわけです。
また、比重が大きくなるという事は、沈む速度が速くなり、流されにくいという事でもあります。通常のジグ単だとどうしても流されてしまい、狙いからズレるというときは、タングステンに変えるとよりアプローチしやすくなります。
さらにさらに、タングステンは感度がいいことも利点。これは「沈む力が強い→ラインが張りやすい→感度がいい」という理屈。特にタックル感度を求められるアジングにおいて、このメリットはデカいです。
鉛の重量を上げればいいのでは?
ここまで説明してきた利点。その多くは鉛の重さを増やすことでも得られるものが多いです。
別に1.5gのタングステンを使わなくても、2gの鉛を使えば似たような結果は得られるでしょう。
正直ここに正解はありません。1.5gのTGジグヘッドを使っている人の隣で2gのジグヘッドを使っても、めちゃくちゃ釣果が違うなんてことはまずありません。
ただ、あくまで僕の考える理屈で言えば「リグ全体の重量を変えずに、重量を増やした場合のメリットを得られる」ことが、本当のタングステンの価値だと思っています。基本的には軽いものの方が捕食しやすいはずですから。
ただ、どちらが正解というものではありませんので、実際に自分で試してみて、状況に合わせたものをチョイスしてみてください。
タングステンジグヘッドのデメリット
タングステンのメリットばかりを紹介してきましたが、当然デメリットも存在します。
わかりやすいのがフォールスピード。速く沈むという事は、当然ミスバイトを誘発させやすくなるという事。アタリを取っていて、どうしてもショートバイトが続くようなら、避けた方が賢明かもしれません。
また、タングステンはレアメタル。しかも鉛より加工が大変なため、単価が高くなります。
例えばティクトのアジスタの場合はこうなります。
アジスタ 1g S
価格(税込) | 入数 | 単価 |
440円 | 5個入り | 約88円 |
アジスタTG 1g S
価格(税込) | 入数 | 単価 |
550円 | 3個入り | 約183円 |
とまぁ、単価にすると倍以上の値段になっています。
TGを使うときはできるだけ根掛かりを避けるようにしたいですね。(まぁ、沈みやすい=根掛かりも発生しやすいという隠れたデメリットもあるのですが……)
こんな時に使う! TGジグヘッドの使いどころ
一番まっさきに試したくなるシチュエーションは爆風時。向かい風でもジグ単とは思えない飛距離を出してくれるので、使っていて気持ちいいです。
さらに、無風でも潮の流れが激しすぎるときは使いどころ。狙いたい場所があるのに流されすぎて狙えないというときにTGに変えたりします。
あとは、リアクションで食わせたいときにオススメです。
おすすめTGジグヘッド
まとめ タングステンの使いどころを見極めよう
いかがでしたか?
タングステン、鉛ともに利点があるため、甲乙つけがたいところではありますが、それぞれの特徴をよく理解したうえで使い分ければ、よりアジングが楽しくなることでしょう。
攻めのバリエーションを増やすためにも、タングステンジグヘッドをケースに忍ばせてみてはいかがでしょうか?
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