キャストはコンパクト……ってどゆこと?
釣り雑誌とかに書かれてるキャストのコツは、結構独特な表現があります。もちろん伝わる人には伝わるんだけど、よくわかんないという人も多いです。
さらにアジングのキャストは他の釣りと比較して、独特な一面を持ちます。基本は同じなのですが仕掛けが軽い分ちょっと考え方も変わるのです。
そこで今回はアジング特化のキャストのコツをお話ししましょう。
※以降オーバーヘッドキャストができることを前提に説明します。まだキャスト自体できない人は以下の記事を参考にしてください。
仕掛けが軽い場合と重い場合はキャストのコツが変わる
まず大前提としてアジングのキャストと、他の釣りではキャストのコツが若干変わるケースがあります。
……そういや親方がそんなこと言ってたような……
やれやれ……何度も話したぞ
楓はサビキ経験者ですからね。確かにそれならキャスト時に違和感を感じたことがあるかも。
というのも、他の釣りの場合、仕掛けが十分重いため、軽く振るだけで十分竿が曲がってくれるからです。サビキはもちろん、投げ釣り、ウキ釣り、シーバスとはかまさにこの仕掛けの重さで飛ばすことが前提となります。
しかし、アジングの場合、仕掛けの重さだけではほとんど曲がりません。特に1g以下のジグヘッドとかだと尚更。
竿の曲がりは、ルアーの初速に掛かるパワーです。いわばアクセルですね。車がアクセルを踏み込む力加減によって速度が変わるように、ルアーも竿の曲がり具合によって初速がかわります。
キャストの飛距離をあげるポイントは小学校の縄跳びの授業にあった?
わかった!じゃあ竿が思いっきり曲がるように力を込めて……
力を入れたところで竿は曲がらないぞ
そう。力任せにロッドを降っても、竿先に効率よく力が入らず、結果飛距離が伸びないのです。
特にアジングの場合は、仕掛けに重さがありません。他の釣りだと案外力任せに投げても、ある一定の距離までは飛ぶのですが、アジングだと初速がないと最悪風に流されて後ろに飛びます。
でも私たち釣り名人じゃないんだよ? どうやったら一番いいかなんてわかんないよ。
いや、竿を曲げるコツは案外わかりやすいぞ。特に楓は小学校でやったことあるんじゃないか?
やってますね……多分。皆さんもやってるかもしれません。
縄跳び……特に大縄跳びの時に、綱を持って振り、波を作ったことありませんか?
あー! あるある! 綺麗で大きな波を作るのコツがいるんだよねー。
感覚としては、この波を作るコツと似ています。手首のスナップを効かせて、力任せではなく、素早く振る。これとコツは同じです。
もっと言えば、脇を軽く絞め、肩から腕まで力を抜いて、手首のスナップだけで振る。冒頭でお話したコンパクトに振るとは、まさにこのお話。二の腕を動かさず、できる限り稼働する部分を少なめにするのです。
なんで腕の筋肉使わないの? 筋肉っていえば上腕二頭筋じゃないの?
厳密にいえば、上腕二頭筋というよりキャストで使うとされているのは上腕三頭筋。腕を開くときに使う筋肉ですね。……というのはさておき、腕を使わないのは、手首のスナップを最大限生かすためです。ほら、腕を曲げた状態から開くより、手首をひねるほうが早いでしょ?
シーバスなどの釣りと違い、ルアーが軽い分、少ない可動範囲でサッと投げた方が竿のしなりを活かせるんだ。だからアジングではワンハンドキャストといわれるんだ
アジングのキャストと比較的似ているのがバス釣り。特にバス釣りではスピニングリールはフィネス系を主に使うため、感覚的に似ています。
ワンハンドキャストとツーハンドキャストの違い
ワンハンドキャストとツーハンドキャストの違いって?
ワンハンドは文字通り片手で投げること。アジングの場合はこっちのほうが手首のスナップをいかしやす一般的ですね。
ただし、キャスト制度を求めるなら、ツーハンドキャストもおすすめです。
ツーハンドキャストは、右手で投げる場合左手をグリップエンドに添えて振る方法です。
基本はワンハンドと同じですが、手首のスナップが利きにくい代わりにグリップエンドを手前に引き込むように振ることで、ある程度飛距離を出すことができます。
慣れればワンハンドでも十分制度を出すことができるのですが、ツーハンドの方がまっすぐ振り下ろしやすいですし、止めるべきところで止められるので、リリースタイミングのミスもある程度軽減できます。
飛距離を出すためには力より正確さ
でもさでもさ、やっぱ投げるならビューンって飛んでほしいよねー!
遠投したいなら、尚更力を抜くことです。特に肩や腕に力が入るのはよくありません。
そういった力は飛距離を出すどころか、キャスト時の竿の曲がりを殺したり、キャスト精度が悪くなって変な方向に飛んだり、大抵悪影響になるのです。
コンスタントに飛距離を求めるなら、力より精度の方が大事です。風の影響でなかなか飛ばないということでしたら、とにかく低弾道で飛ばすことを意識してみましょう。
着水までに受ける風の量を抑えることができるため、かなり飛距離が稼げますよ。
オーバーヘッドでもある程度低弾道のキャストをすることができるが、風対策の定番といえばサイドキャストだな
他のキャスト方法でも応用できる!
今回お話はオーバーヘッドキャストをメインでしてきましたが、何もオーバーヘッドに限ったお話ではありません。ほぼ全てのキャストに応用できます。
特にサイドキャストに応用できるようになれば、超便利。風が強かろうがまっすぐ距離を飛ばせるのですから。
でもさ、他の釣りには使えないんでしょ?
確かに、アジングというのが前提でお話ししてきましたが「竿の曲がりを利用して飛ばす」「力任せに投げるのはNG」「力より正確さ」という三つのテーマについてはどの釣りであっても共通です。
それさえ忘れなければどんな釣りであっても、正しいキャストを身につけられるでしょう。
まとめ 飛ばないからといって気にしすぎないのも大事
いかがでしたか?
「言うは安し。行うは難し」理屈がわかってても、実行するためにはやっぱり経験は必要です。僕もプロのキャストを見てるとやっぱ勝てないですもん。
ただし、ほとんどのプロはキャストのコツを聞くと、大抵同じことをいいます。それだけ大切なことという話です。
みなさんもプロ級のキャストを目指してみませんか?
……ってタヌキこの前茜島で真後ろにキャストしてなかった?
……ではではー!!
あ! 逃げた!
やれやれ
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