世界中には魚が3万種類以上存在すると言われています。日本近海に限定しても3千種類。アジだけでも初代ポケモン並みの150種類以上。日本近海だと50種類いるとされています。
余談ですが、ポケモンが2023年の時点で1080種類らしいです。日本近海で発見されている魚の種類より少ないという事を考えると、少ないような気もしますが、どうなのでしょう?
さて、知識は釣りにとってプラスに働きますが、アジの種類を知り尽くしたアジモンマスターが、アジングで釣れるわけでもありません。……が、一つだけ必ず覚えておいたほうがいい種類があります。
それが「セグロ」と「キアジ」です。今回は、この二種類の見分け方と、アジングにおいての考え方をご紹介します。
セグロとキアジは同じ種類?
種類と前述しましたが、厳密にいえばどちらも「マアジ」という種類となり、同じ魚のお話です。
より正確な表現をすると、マアジの行動パターンには二種類あり、その行動パターンによって同じ魚でも体の特徴が違うのです。
その行動パターンとは「回遊型」と「居着き型」というものになり、回遊型が通称セグロ。居着き型がキアジ、地方によっては金アジと呼ばれています。
回遊型 セグロとは?
アジは回遊魚と呼ばれる種類。その名前の通り、外海を泳ぎ回るタイプのアジを「セグロ」と言います。背中が黒いことからそう呼ばれており、尻尾も黒っぽくなります。
外海を回遊するので、その身は筋肉質で引きが強いことが特徴である代わりに、食味としてはやや硬めの肉質。いい意味ではあっさり、悪い意味では薄味となります。(無論個体差はあります)
スーパーに並ぶ大半のアジはこのセグロとなります。
セグロの特徴と狙い方
セグロの特徴は、一言でいえば「陽キャ体育系パーリーピーポー」です。
……パーリーピーポーというよりパーリーフィッシュでは?
……その辺はフィーリングでカバーしてください。
さて回遊型のセグロは、ワームをほとんど見たことがありません。引きや体力は外海の強い波で鍛えられているものの、比較的簡単に釣れます。要するに筋肉バカ。脳筋野郎です。
ただ、一定した場所にとどまることがなく、常に行動しています。まさにパーリーピーポーが一定のクラブに集まれないのと一緒。明日にはまったく別の場所でウェイしているかもしれません。
あちこちにいるなら、どこを狙えばいいの?
あちこちで群れをなしてパーリィしているとはいえ、行動が予想できないというわけではありません。むしろそういう意味ではキアジよりわかりやすいと言えるでしょう。
たとえば、人間社会で「陽キャを誰でもいいから見つけたい」となると、まず行くのは道路。それも大通りでしょう。大通りなら、陽キャに関わらず人が大量に行きかうので一匹くらいは見つかるはず。
アジングでも同じです。魚社会で道路と呼べるのはカケアガリとなります。回遊魚はカケアガリに沿って群れで泳ぐ習性があるので、基本的にカケアガリを狙いつつランガンするという形になります。
また食事処に狙いを定めるのもいい方法です。魚に取って食事処と言えば、カケアガリを除けば岩やテトラなどのストラクチャー、潮目や流れがヨレる場所となります。
セグロはいるなら高確率で食ってきます。なので基本は足で釣果を稼ぐこととなります。
居着き型 キアジとは?
セグロが「陽キャ」ならキアジは「陰キャ」という事になります。基本回遊はせず、エサを確保しやすい漁港周辺を泳ぎ回っています。
「回遊魚とは何ぞや」といいたくなりますが、動かないでもエサが勝手にやってくるのですから、頭はいいみたいです。
ただし、まったく回遊しないというわけではありません。人間の陰キャも狭い範囲なら行動するのと同じで、キアジも湾の内側や、近くならそこそこ動きます。
さて、キアジの特徴はまず脂がのってめちゃくちゃ美味しい事。アジの語源となったその食味は、キアジから来ていると言われています。また、一部の地域……有名どころだと東京湾では「金アジ」とも呼ばれていてブランドのように扱われています。
人間の陰キャとの違いは、友達……つまり群れいることでしょうか?
キアジの狙い方
キアジの場合は、ちょっとセグロより食わせづらくなります。なにせ湾近くにずっと根付いているわけですから、それなりに釣り針を見た、掛かった経験があるためスレているのです。
ようするにヒヨってるわけね。……その辺の発想も陰キャっぽいね
まぁそうですね。なので陰キャのキアジ君を誘い出すのはセグロより難しくなります。なので、ランガンよりジグヘッドやワームのローテーションの方が重要になります。
また、ランガンで狙う場所も若干違います。基本的な狙い方はセグロと同じくカケアガリやストラクチャーがメインとなりますが、居着きということは、人間が見落としがちな穴場も知っているわけです。
特に、流れが緩い湾内は忘れずに狙うようにしてみましょう。
まとめ 回遊型と居着き型の切り替えが大事
いかがでしたでか?
海の中を基本見ることができない我々にとっては、接岸しているアジがセグロかキアジかを見極める手段はありません。なので、地域性や釣果で判別する必要があります。
今釣れているのが回遊なのか居着きなのか分かったら、狙いを少し切り替えてみてはいかがでしょうか?
コメント