アジングという言葉が生まれたのは2002年ごろと言われ、すでに20年以上の年月が経っています。にもかかわらず、いまだ人気上昇中のライトゲームの一つと言われており、多くのファンをけん引しています。
手軽に始められる一方で、奥深いゲーム性が、多くのアングラーを魅了する理由といえるでしょう。
さてアジングを楽しむためには、ロッドやラインだけでなく、リールも重要な要素です。アジの繊細なアタリを感知し、確実に釣り上げるためには、適切なリールを選ぶことが重要です。ではどんなリールを選ぶのが正解なのでしょうか?
この記事では、アジングリールの選び方と、おすすめ商品12選をご紹介します。
まずはリールの大きさを選ぼう! 初心者には2000番がおすすめ
アジングには、500~2000番までの小型のリールが適しています。特に、初心者には2000番がおすすめです。その汎用性の高さから最初の1台として適しています。太めのPEはもちろん、初心者向けとされるナイロンやフロロカーボンでも2000番一択です。
細糸を使いたいなら1000番以下の小型リール
1000番以下の小型リールはスプール径が小さいため、0.4号などのアジングの中では太めのラインを使いたい場合は糸巻量が少なくなり不向きですが、0.25号以下のエステルやPEを使うならおすすめです。
リールが軽量になる分感度がよく、ショートロッドとの相性がよくなります。また、シマノのソアレシリーズだと近年は500番という超小型リールもあります。
ただ感度優先といっても、何も考えずリールを軽くしすぎるのはあまりよくありません。ブランクス部分の方が重くなってしまい、持ち重りの原因になってしまいます。バランスを考えてリールを選びましょう。
初心者は2000番一択!
釣り初心者の場合は2000番一択です。というのも、アジングの定番ラインであるエステル、PEラインはリーダーの結束が必要なため、ナイロン、もしくはフロロカーボンラインを使うことになるからです。
ナイロン、フロロを使う場合、PEやエステルよりは太めのラインを使う必要があるため、糸巻量などの観点から2000番が適切だからです。
また、0.4号のPEなど太めのPEを使う場合にも2000番あたりがよいでしょう。
2500番は大型アジ狙いにも使えるけど……
シーバス、エギングでよく使われる2500番台も全く使えないわけではありません。2500番は、40cmを超す大型のアジを狙うストイックな使い方に適しています。
ただ、やはりオーバースペックですし、重さも気になるところ。細糸を使うという点も考えると、できれば2000番台にしたいですね。
ギア比は3タイプ。それぞれの特徴を理解しよう
ギア比は、リールのハンドルを回したときにラインを巻き取る速さを表します。自転車のギア比と同じで、ギア比が大きければ早くラインが巻き取れ、小さければラインを巻き取るスピードが遅いものの巻き取るパワーが強くなります。
ギア比は主に3つのタイプあります。ローギア(パワーギア)、ノーマルギア、ハイギアの順に早く巻けます。厳密にいえばハイギアの上もありますが、巻き取り速度が速すぎるためアジングでは避けた方がいいでしょう。
リールのギア比は、5.2や6.1(もしくは5.2:1)などの数字で表されています。この数字は、ハンドルを1回転させたときにスプールが何回転するかを示します。たとえば「5.2」と書かれていれば、ハンドル1回転に対してスプールが5.2回転するわけです。
メーカーによって若干の違いがありますが、一般的には5未満のものがローギア、5から5.4のものがノーマルギア、5.5以上のものがハイギアと言われています。
基本が一番? アジングはノーマルギアがおすすめ
一番標準的な巻き取りの早さとパワーを持ち、扱いやすさがあります。ジグヘッドを適切な速度で巻き取り、操作しやすくします。特に初心者のうちは使いやすさを把握する意味でもノーマルギアを使うことをおすすめします。
ローギア(パワーギア)はパワーとスローリトリーブが得意
ローギアは、ハンドル一回転に対しての、巻き取り量が少ない代わりにパワーがあります。これにより、ルアーの移動距離を減らし、非常に軽いジグヘッドでもゆっくりと操作できます。アジングの場合はこの点の利点が大きいです。
スラック回収時に巻きすぎてしまうミスを抑制することができるので、多くのアジンガーが愛用しているギア比です。
ハイギアはスラック回収能力が高い
ハイギアの場合は、アクションというよりどちらかと言えばスラック回収スピードが速いことで好まれる傾向にあります。ただ、最初のうちは「スラック回収時に巻き取りすぎる」ことや「リトリーブが思ったより速すぎる」などの問題が発生する可能性があるため最初はおすすめしません。ある程度アジングに慣れてから選択肢に入れましょう。
高いリールの利点とは?
重量が軽い
重量が軽いリールは、取り回しやアタリの感度に優れます。
基本的に高ければ高いほど軽くなる傾向にあり、アタリ感度がよくなります。しかし軽すぎると今度はロッドとの相性が悪くなり、穂先側に重心がきてしまうため、てこの原理によって重たく感じてしまう現象「持ち重り」が発生します。
リールをロッドに取り付けたときに手元に重心がくるように調整するとよいでしょう。わざとロッドエンドにオモリを付ける人もいます。
巻き心地がなめらか
リールの巻き心地も快適な釣りに重要です。なめらかな巻き心地のリールを選ぶことで、変化に敏感に反応できるようになり、潮のわずかな変化も感じ取りやすくなります。
リールメーカーは主に3社 困ったときはダイワかシマノを選ぼう
主要なリールメーカーはシマノ、ダイワ、アブガルシアの3社。そのうち、明確にライトゲーム用のリールとされるものを発売しているのはシマノとダイワのみです。
各メーカーのおすすめ商品と一緒に紹介していきましょう。
シマノ
シマノは世界最大の自転車部品メーカーとしての経験から得たギア技術で高く評価されています。アジングにおいては、ライトゲーム専用のソアレシリーズや、500番という超小型タイプもリリースされています。
セドナ
新しくリニューアルされたセドナは、エントリーモデルながら「巻き」の性能を高めています。フラッグシップモデルにも採用されたサイレントドライブが、微細な部品のガタや隙間を排除し、静かで滑らかな巻きごこちを実現。HAGANE技術によるHAGANEギアは、永遠に変わらない巻きごこちを追求。GフリーボディやAR-Cスプールなど、使いやすさと性能を両立した特長も充実。ビギナーからベテランまで、幅広いアングラーに満足できる内容になってます。
アジング向け番手 | ギア比 | 最大ドラグ力(Kg) | 自重(g) | 糸巻量PE(号-m) | 最大巻上長(cm/ハンドル1回転) | ベアリング数BB/ローラ― | 本体価格(円) |
500、1000、C2000S、C2000SHG | 5.6、5、6 | 2 | 170~215 | 500:0.6-185, 0.8-140, 1-110 1000:0.8-240, 1-190 2000:0.6-150, 0.8-110, 1-80 | 66~79 | 3/1 | バリュープライス |
ソアレBB
ライトゲームに特化したソアレBBは、シャロースプールとハイレスポンスドラグを備え、細糸の強度を最大限に引き出します。PGギア比設定はスローな釣りに適しており、C2000番モデルはCI4+素材を採用して大幅な軽量化に成功しました。ファイト中の魚のスピード変化に素早く対応するハイレスポンスドラグは、安定したファイトを実現します。
アジング向け番手 | ギア比 | 最大ドラグ力(Kg) | 自重(g) | 糸巻量PE(号-m) | 最大巻上長(cm/ハンドル1回転) | ベアリング数BB/ローラ― | 本体価格(円) |
500SPG、C2000SSPG、C2000SSHG | 4.7、4.6、6.1 | 1 | 155~185 | 500:0.3-140, 0.4-100, 0.6-80 2000:0.6-140, 0.8-100, 1-70 | 40~45 | 4/1、5/1 | 18200円~18700円 |
ソアレXR
ライトラインスペシャルの中核モデル、ソアレXR。マイクロモジュールギアⅡとサイレントドライブがハンドル操作のフィーリングを向上させ、スムーズな巻き取りで細かいアタリに集中できます。ロングストロークスプール採用により飛距離が平均で4%向上し、新たにハイレスポンスドラグを搭載。これにより、急激なドラグの立ち上がりを抑え、より攻めたドラグ設定が可能になり、アジングなどのライトラインでの釣りにおいて、より柔軟で精密なドラグコントロールが実現される。
アジング向け番手 | ギア比 | 最大ドラグ力(Kg) | 自重(g) | 糸巻量PE(号-m) | 最大巻上長(cm/ハンドル1回転) | ベアリング数BB/ローラ― | 本体価格(円) |
500SPG、C2000SSPG、C2000SSHG、C2500S | 4.7、4.6、6.1、5.3 | 3 | 135~165 | 500番:0.3-140, 0.4-100, 0.6-80 2000番:0.6-140, 0.8-100, 1-70 2500番:0.6-200, 0.8-150, 1-120 | 58~72 | 9/1(500番のみ8/1) | 37300~37900円 |
ヴァンキッシュ
「軽さ」を超えて──。MGLシリーズは軽量化、低慣性化、感度アップに留まらず、インフィニティテクノロジーによってキャストフィール、耐久性、巻きごこちとパワーを極限まで高めた。ライントラブルレス性能とドラグの耐摩耗性能も大幅に向上し、単なる軽さではなく、強靱さとしなやかさを兼ね備えた真の軽さを実現。新生ヴァンキッシュは全方向に圧倒的なポテンシャルを備え、シマノスピニングリールの最先端レーシングスペックとして、限界を超えるストイックなアングラーに未体験のレスポンスを届ける。
アジング向け番手 | ギア比 | 最大ドラグ力(Kg) | 自重(g) | 糸巻量PE(号-m) | 最大巻上長(cm/ハンドル1回転) | ベアリング数BB/ローラ― | 本体価格(円) |
1000SSSPG、C2000S、C2000SHG | 4.4、5.1、6 | 3 | 140~145 | 1000番:0.3-120, 0.4-90 2000番:0.6-150, 0.8-110, 1-80 | 55~81 | 11/1 | 65300円 |
ステラ
ご存じシマノ最高級スピニングリール。高耐久ギア設計のインフィニティクロス、整然とラインを巻き上げるインフィニティループ、高負荷時でも軽快に巻き取れるインフィニティドライブを実現。STELLAが3つのインフィニティを纏い、スプール周りのライントラブルを抑えるアンチツイストフィンや耐摩耗性に優れたデュラクロスなど細部まで機能性を追求。最高峰の矜持がアングラーの手元で輝きを放つ。
アジング向け番手 | ギア比 | 最大ドラグ力(Kg) | 自重(g) | 糸巻量PE(号-m) | 最大巻上長(cm/ハンドル1回転) | ベアリング数BB/ローラ― | 本体価格(円) |
1000SSPG、C2000S、C2000SHG | 4.4、5.1、6 | 3 | 165~170 | 1000番:0.3-140, 0.4-100, 0.6-80 2000番:0.6-150, 0.8-110, 1-80 | 55~81 | 12/1 | 91400~92700円 |
ダイワ
ダイワはグローブライド社の釣り具専門ブランドで、現在は世界の釣り具・アパレル市場でトップシェアを誇る人気メーカーです。アジングにおいては、洗練されたデザインのライトゲーム専用の月下美人シリーズなど、人気アイテムを多く手掛けています。
レガリス
AIRDRIVE DESIGNとZAION Vを採用して、ベストセラースピニングリール「レガリス」がフルモデルチェンジ。ZAION Vをボディ&ローターに採用し、剛性と軽量性を大幅に向上させつつ、軽量化を実現。ZAION V製AIRDRIVE ROTORにより、より軽快な操作が可能です。シリーズ初のネジ込み式ハンドルと大型サイズのパワーライトタイプEVAノブを採用し、カスタマイズ性と使いやすさが向上しました。パーフェクトラインストッパーは、PEからリーダーまで対応し、スプールの軽量化も実現します。
アジング向け番手 | 自重 | ギア比 | ベアリング | ドラグ力 | 糸巻量(PE) | ハンドルの長さ | 本体価格(円) |
LT1000S、LT2000S‐P、LT2000S-XH | 175g | 5.2、4.8、6.2 | 5/1 | 5kg | 1000:0.2-210_0.3-200_0.8-70 2000:0.4-200_0.5-170_0.6-150 | 40~45mm | 11600~15100円 |
月下美人X(NEW)
24月下美人Xは、ライトソルトゲームに特化した設計で、AIRDRIVE DESIGNを採用し、巻き感度、操作性、トラブルレス性能を大幅に向上させています。AIRDRIVE ROTORにはZAION V製を採用し、軽量で低慣性ながら剛性を維持し、操作性や感度を飛躍的に向上させました。AIRDRIVE BAILもワイヤータイプを採用し、軽量化を実現しつつも必要な強度を確保し、操作性を向上させました。また、ATD TYPE-Lのドラグは初動レスポンスを向上させ、安心したファイトを可能にしています。ハイグリップI型フィネスノブやエンジンプレートなど、細部に至るまでこだわりを持ったデザインも特徴的です。
アジング向け番手 | 自重 | ギア比 | ベアリング | ドラグ力 | 糸巻量(PE) | ハンドルの長さ | 本体価格(円) |
LT1000S‐P、LT2000S‐P、LT2000S | 185~190g | 5.2、4.8 | 5/1 | 5kg | 1000:0.3-200 2000:0.4-200 | 40~45mm | 16800円 |
月下美人MX(残りわずか!)
小型スピニングリールの新基準であるLTを採用。マグシールドで水や埃、異物の侵入を防止し、エアローターにより軽量化とレスポンスの向上を実現。ATD搭載で滑らかな引きを実現し、タフデジギアが軽量化と耐久性を両立。型落ち商品ではありますが、その分コスパは抜群です!
アジング向け番手 | 自重 | ギア比 | ベアリング | ドラグ力 | 糸巻量(PE) | ハンドルの長さ | 本体価格(円) |
LT1000S‐P、LT2000S‐P、LT2000S | 190g | 4.8:1・5.2:1 | 本体:7・ローラー部・1 | 5kg | 1000番:0.3:200m 2000番:0.4:200m | 40~45mm | 23300円 |
月下美人(NEW)
ライトソルト専用に設計されたスピニングリールで、AIRDRIVE DESIGNを採用しています。このデザインにより、操作性、巻き感度、トラブルレス性能が向上しました。特に、AIRDRIVE ROTORは軽量で低慣性ながらも剛性を維持し、巻き感度の向上をもたらしました。AIRDRIVE BAILも軽量化され、ライントラブルを軽減しました。モノコックボディにより、軽量性と剛性が両立しました。また、ATD TYPE-Lのドラグは初動レスポンスを向上させ、追従性を高めました。その他、ZAION VやTOUGH DIGIGEAR、MAGSEALEDなどの技術も採用されています。これらの特徴により、「月下美人」はライトソルトフィッシングにおいて高いパフォーマンスを発揮します。
アジング向け番手 | 自重 | ギア比 | ベアリング | ドラグ力 | 糸巻量(PE) | ハンドルの長さ | 本体価格(円) |
LT1000S、LT2000S、LT2000S-H | 165g | 5.1、5.8 | 7/1 | 5kg | 1000:0.3-200 2000:0.4-200 | 40~50mm | 29800円 |
エアリティSF
「AIRITY SF」は、超軽量スピニングリールであり、未知の領域へ導く「SFコンセプト」を採用。ミリ単位の精緻なコントロールを可能にし、次世代テクノロジーを搭載。130gの驚異的な軽さで、フィネスを超える操作性を提供。トーナメントや釣りの楽しさを求めるアングラーに、新たな釣りの世界を開く注目のアイテムです。
また、巻き出しの軽さに注目するならST(センシティブチューン)を選ぶ手もありです。
アジング向け番手 | 自重 | ギア比 | ベアリング | ドラグ力 | 糸巻量(PE) | ハンドルの長さ | 本体価格(円) |
SF1000S‐P、SF2000SS‐H、SF2000SS‐P | 130g | 4.6、5.7 | 10/1 | 3kg | 0.3-200 | 35~45mm | 63500円 |
アブガルシア
アブガルシアはスウェーデン発のリール・ロッドメーカーで、由緒ある歴史を持つメーカーです。アジング向けのライトゲーム専用ブランドはありませんが、小型番手の汎用リールがアジングに適しています。
カーディナル3S
使いやすい機能を備えた汎用型ハイコスパスピニングリール。深溝スプールを搭載し、ルアーフィッシングや餌釣りにも対応。ロケットラインマネジメントシステムTMを採用し、滑らかなライン放出と巻き取りを実現。スプールデザイン、オシレーションシステム、ベールにより、釣りをよりスムーズに楽しめる。
アジング向け番手 | 自重 | ギア比 | ベアリング | ドラグ力 | 糸巻量(PE) | 本体価格(円) |
S1000,S2000 | 204~220g | 5.2:1 | 3/1 | 3kg | 1000: PE1-150 2000: PE1.5-150 | 3800~3900円 |
ゼノン
C6 V-RotorやAir-Fin spoolなどの先進技術を搭載し、耐久性と操作性を高める。Salt Shield TM ベアリングやHPCR ベアリングの採用により、回転フィールや耐久性が向上。Friction-Free構造により、ハンドルの巻き上げが軽くなり、スムーズな釣りが可能。AMギアリングデザインとCOGギアデザインにより、滑らかな釣りを実現。ワンピースFeathermetal™ギアボックスやカーボンマトリックスドラグの採用により、軽量化と高いパフォーマンスを両立。左右非対称ボディの採用により、素材の厚さと強度を維持しつつ、コンパクトな設計を実現。
アジング向け番手 | 自重 | ギア比 | ベアリング | ドラグ力 | 糸巻量(PE) | 本体価格(円) |
1000S、2000S、2000SH | 142~145g | 5.2、6.2 | 10/1 | 3kg | 1000:0.4-90 2000:0.6-100 | 48500円 |
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