美味しい魚のアジですが、アジングの楽しさを楽しみたいという人も多いため、キャッチ&リリースで楽しむ人も多いです。
ただ、せっかくリリースするのです。来年大きくなって釣れてくれるかもしれませんし、できるだけ優しく帰してあげたいものです。
今回は、魚をできるだけ傷つけないキャッチ&リリースを考えてみましょう。
キャッチ&リリースとは?
そもそも”きゃっちあんどりりーす“ってなに?
端的に言えば、釣れた魚をそのまま水に返すことです。
主にバスフィッシング時代に流行った文化で、最初から食べる目的で釣りをしないスタイル。純粋に釣りの楽しさを味わう目的で行われるものです。
なんかお父さんが言ってたなぁ。ブラックバスって下手に調理すると美味しくないんでしょ?
そうですね。余談になっちゃいますが、ブラックバスは元々食用として輸入された魚。ただ正しく調理しないと匂いがどキツイのが難点なのです。あと、“日本人生魚好きすぎ問題”もあるため、「バスはマズい」というデマが流れたものです。ムニエルとかにするとバスは普通に美味しい魚ですよ。
魚にダメージを与える禁止事項
魚は傷つきやすい生き物です。特に陸地は我々の想像以上に危険地帯なのです。
では、どうやったら魚が大きなダメージを受けてしまうのか。その原因から見ていきましょう。
①魚を直接触らない
ご存知の通り、魚と人間の体温はかなり違います。
魚にとって人間の手はフライパンのようなもの……とよく言いますが、もう少しいい例が「進撃の巨人」で出てましたね。
進撃の巨人を読んだことがある人は、少し想像してみてください。「超大型巨人に握られた状態で熱線によってじわじわと焦がされていく」……そりゃ死にます。
考えれば魚にとっては直射日光も常に浴びるわけではないのですから、そりゃ暑いわけです。
②魚をコンクリートに置かない
人間でさえ、日向のコンクリートはめちゃくちゃ熱いのですから、魚が熱くないわけがありません。それこそフライパンのように高温となってしまってるかもしれません。
とはいえ、サイズを測ったり、フィッシュグリップで掴み損ねたり、コンクリの上に魚が落ちてしまうことはある程度仕方のないことなのですが。
サイズを測るため地面に魚をつける時は、海水で冷やしておくと、ダメージが少なくなるぜ。それでもできるだけ早く海に返すことを心掛けるこったな
③長時間空気に触れさせない
我々と違いエラ呼吸なアジ。当然ですが空中では息ができません。
人間で言えば海に引き摺り込まれてるわけです。そりゃ長時間空気中に晒しておけば死にます。
キャッチ&リリースはスピード勝負。記念撮影が終わったら、すぐに帰してあげましょう。
”息ができない“って考えると魚の生命力ってすごいよねー。それなりの時間陸にいても、結構元気だし
まさに生命に神秘だな。干からびた魚が復活したという例もあるくらいだぜ
④フッキングが遅すぎる
フッキングが遅すぎるのは、釣果が悪くなるだけでなく、魚を傷つけてしまう原因にもなります。
魚は釣り針だと認識するとすぐに吐き出そうとしますが、稀に失敗したり、気が付かず奥まで飲み込んでしまうことがあります。
これが原因で喉の奥を激しく損傷したり、エラを傷つけてしまうことが結構あります。ハリ外しを使う方法もありますが、できればプライヤーで外しやすいアゴにかかるのが理想です。
絶対ダメ! 外道のポイ捨て問題
ゴミのポイ捨ても大きな問題ですが、釣り人というより人間失格な行為も、残念ながら釣り人の中にはいます。それは「外道だから」といってその辺の陸地に投げ捨ててしまう行為です。
当たり前ですが、これは最低の行為です。
人道的に間違ってるのはもちろん、釣り禁止エリアをさらに拡大させている要因でもあり、釣り人にとっては敵も同然です。
当サイトを見た方で、もしこんなことをしている人は、絶対すぐにやめてください! 人間としてどうかと思います。
優しいリリース方法
さて、いくつか余談を挟みつつ魚が傷つく行為を紹介してきましたが、実際にできるだけ魚を傷つけずにリリースする方法とはどんなものでしょうか?
秘技 空中ハリ外し!
一番傷つけない方法は、ジグヘッドのフック部分だけを持って魚に触れずハリを外す方法。
ハリをしっかりつまんで、魚を海面に近づけ、フリフリと振る。これだけで簡単に魚はリリースできます。
注意点は、怪我をしないためにハリをしっかり持っておくこと。ラインやジグヘッドの頭の部分だと、外れた勢いでハリが暴れて手が滑り危険です。
また、毒魚や別の魚では絶対禁止です。アジやメバルなら問題ありませんが、毒魚なら死亡例も少なくありません。
あとシーバスやカサゴもこの方法は避けた方がいいな。カサゴは背ビレが鋭いし、シーバスはエラがカミソリのように鋭い。
知らない魚なら避けるべき方法だろうな。
バーブレスフックってなに?
バーブレスフックとは、上図の通り、カエシがないハリのこと。ペンチなどでつぶして自分で作ることもできます。
カエシがない分バレやすさがあるものの、魚をできる限り傷つけないようにすることができます。
魚を傷つけない以外の利点もあるぜ。カエシがない分ハリを鋭くすることができるから、刺さりがいいんだ。アタリは来るものの、なかなかフッキングにまで至らないときはバーブレスを使うというテクニックもあるぜ
その代わり、フッキングした後バレやすくなるんだよね……う~ん、一長一短だね
フィッシュグリップを使う
うーんうまく外せないよぉ……
外せないときは、素直にフィッシュグリップを使うのが一番。体を挟み込むため多少は傷つけてしまうのですが、手で持つよりはマシです。
また、フィッシュグリップでアジをつかむときはしっかりと握っておきましょう。アジを傷つけたくない気持ちはわかりますが、下手に優しくつかむと、今度は魚がフィッシュグリップから逃れて地面にたたきつけられ、さらに大きなダメージを受けてしまう可能性があるからです。
まぁ、だからって魚の骨まで響くくらい挟んじまうのは当然ダメだがな。間違えても数トンの力で握ったらいけないぜ
いやいや! 普通の人間は数トンも握力ないから!
魚に触れる場合はせめて手を冷そう!
どうしても魚をつかまなければならない場合は、せめて海水で手をよく冷やしてからにしましょう。
また、握る箇所は口が一番ダメージが少ないので、口に指を入れて下唇をつまむように持ちましょう。
まぁフィッシュグリップがあるならそっちの方がマシだ。アジングのマストツールだから、必ず持っておこう!
まとめ 未来の釣果は今作るもの
いかがでしたか?
キャッチ&リリースは未来への投資とも言えます。釣れたアジが成長して戻ってくる可能性もありますし、釣れなくても、そのアジが後々子供を産んでくれるかもしれません。
さらに外道のポイ捨てをしないことも、未来の釣果に影響するといえなくもありません。ポイ捨てをした結果、釣り禁止になることもあるわけですから。
釣果を上げるのも、台無しにするのも自分次第ですよ。
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