パックロッドとは通常の2分割のロッドではなく、さらに細分化して、携帯性を重視したロッドのこと。それだけに重要なのはその仕舞寸法。
ところが、人間とは難儀なもので、例えば「49cm」と言われても、具体的にどのくらいのサイズか、すぐにはよくわかりません。計測することが仕事な人なら別ですが。
ところが、最近「A4」という商品名を見るだけでも仕舞寸法がわかるという「その手があったかーっ!」という携帯性抜群なロッドが発売されました。
それが、がまかつ ラグゼの「パックスタイルA4」です! 今回はこちらで帰宅時のちょい釣りを楽しんできました。パックロッドとは思えないその驚きの感度に注目です。
がまかつ ラグゼ パックスタイルA4製品概要
リュックに横にしても入る!? 脅威の仕舞寸法A4サイズ
特筆すべき……と書かなくてもわかるくらいの圧倒的説得力があるA4の2文字。
多くの雑誌や書籍で使われる統一の規格であり、どんな人でも想像がつきやすいわかりやすいサイズ感がいいですね。
通常パックロッドは3〜5分割といったところですが、この「パックスタイルA4」はロッドをさらに6〜9分割することでこの難関を達成することに成功しています。
実際にいつも通勤などで使っているビジネスバックに入れてみました。B4ノートパソコンまでなら入るサイズで、イオンに売ってた格安ビジネスバッグ。これなら余裕……。
……どころか横に入れても十分入るではないですか! 立てずとも収納できるのは、さすがにスゴすぎです!
ちなみに余談ですが、A4と言えば縦29.7cmですので、実は尺超えの目安にもなります。このケースを超えるくらいが尺アジってことですね。
実践主義の並継構造
でもさ、磯竿のように伸び縮みするロッドもあるじゃん? 畳んだ時の短さってだけなら、あれでもいいんじゃない?
テレスコピック式のロッドだな。確かにそれでもアジングが可能なロッドはあるが……
テレスコピック式は、その構造上どうしてもガイドをつけるたびにロッドを分割する必要があります。そのためガイドセッティングに制限がかかってしまうという弱点があるのです。
強度にも問題が残るし、感度にも影響がでます。そのためパックスタイルでは並継形式が採用されています。
状況で使い分けられる2種類のロッドバッグを付属
パックロッドで、もう一つ大事な要素がケース。カバンの中にロッドを入れるわけですから、外部からの衝撃を守る専用ケースは必須です。
がまかつは通常のハードケースの他に、鮎竿などで使われる素材を流用したソフトケースを採用。
一応公式ページでは使い分けを前提とした解説でしたが、僕は両方使いをおすすめします。
グリップはそのままハードケースに、穂先を守りつつ、ロッドベルトの変わりということでソフトケースに入れる。こうすれば、強い揺れがあっても穂先を極力傷つけないようにできるわけです。
筆者はS49FL-solidを購入 そのわけは?
ということで、僕は一番短い4‘9“ftを購入しました。
アジング向けだと、5’4”ftのものもあり、こちらもすごく魅力的だったのですが、継ぎ数が増えることと、軽さ、軽量ジグヘッドに特化させたいという考えから4‘9“ftをチョイスしました。
単純に4ft台のロッドに興味もありましたしね。
持ち物は最小限! これがアジングのいいところ
アジングは持ち物を制限しても釣りが成立するところが嬉しいポイントです。そのため、会社や学校の持ち物をカバンに入れてても竿以外は大体なんとかなります。つまりは今回の商品で竿も収まっちゃうということですね。
今回用意したビジネスバックだと、ライフジャケットを入れたとしても、まだ余裕があるくらい。楽々入ります。
注意 リールはハンドルを分割して収納しよう
注意していただきたいのは、リールのハンドル部分。リールケースに入れてもハンドル部分は大体飛びててしまったり、そこだけ膨らんだりしてしまいます。
そこへ大きな圧力がかかれば、ハンドルやその先にあるギアに大きなダメージが発生するかもしれません。
なので、こういったいろんな道具を入れて持ち運ぶときはハンドルを外すか、畳めるものは畳むようにしましょう。
さっそく退勤ちょい釣りアジング 活性が高いものの……
さて、ようやく退勤して釣行開始となりました。学生さんなら放課後釣行ですね。
今回のロッド、組み立ては特に迷うこともなく終わったのですが、穂先側がやっぱり細くて取り付け、取り外しに神経を使いますね……。こればっかりは並継タイプの6本継のデメリットでしょうか?
ただ、さすがはがまかつ。強度は十分だったため、触っていて少し安心しました。
表層からカウントしながら探っていきますが、どうにもアタリはあるけど乗らない……6月初旬にして、すでに豆アジシーズン突入の予感がします。
ベントカーブは6本継とは思えない仕上がり
驚いたのがベントカーブの綺麗さ。6本継ともなるとベントカーブが微妙なんじゃないかと思ってたんですが、めちゃくちゃキレイです。
ベントカーブってたしか、竿の曲がり方……要するに竿が綺麗な円を描いて曲がるかどうかってことだったよね? それって釣果に関係あるの?
なるほど。確かにそんな質問もあるはず。では、少しベントカーブについて解説しましょう。知ってる方は次の項目にスキップしていただいて構いませんよ。
例えば上の図のように、ベントカーブが綺麗なもの(左)と、カクカクしてるもの(右)があるとしましょう。この時、矢印の方向へ引っ張る力が発生した場合、どこに一番負担がかかるでしょう?
答えは、カーブの頂点に一番負荷がかかります。
ここがカクカクだと負荷が一点に集中して折れやすくなってしまうのです。
綺麗な円を描いていると、一点に掛かっていた負荷が広く分散されます。その為、竿が折れにくくなるという利点があります。
また、ベントカーブが綺麗だと、操作性が向上し、感度が上がり、疲労軽減にもなるという理由もあります。なので竿を選ぶ際、特にパックロッドではベントカーブは重要となるわけです。
豆アジ自己最小サイズ更新! 8.5cmのアタリを取る超感度!
さて、釣行を続けていると、どうも小さいアタリの正体は小サバであることが判明。なので、ランガンしてアジを探すことに。
すると極小のアタリが。どうせ小サバだろうと思って巻き上げていくと……。
なんと、豆アジです! 急ぎで手持ちの定規で測ったところ大体8.5cm程度とわかりました。これはすごい!
ちっさっ! かわいい~
……楓にはこの現象のすごさをよくわからなかったか
だいふく親方の言う通り。これめちゃくちゃすごいことです。
まず、アジングにおいて「アンダー10」と呼ばれる基準があります。これは10cm以下のアジはアタリが微細で、そうそう簡単にアワセられないということで、尺アジの次にアジングで有名な称号といえるものになります。
アンダー10を釣ること自体は、ジグヘッドとワームを間違えなければ偶然釣れることもあります。が、今回の場合はアタリを拾い、フッキングをしています。これがヤバイ!
ということは「ただでさえ感度が通常の2ピースより弱くなるパックロッドで、アタリが手元にきた」ということ。これはパックロッドではかなりすごいこと。
もちろん運もありますが、これは十分パックスタイルA4の高感度の証明といっても過言ではないでしょう。
パックスタイルA4 各モデル
アジング向けは二種類 これでいつでもアジング!
S49FL-solid
繊細なソリッドティップを備えたショートレングスモデル。湾内でのアジングや小渓流でのトラウトルアーゲームなどに最適。
引用:がまかつ公式HPより
継ぎ本数が少なく、ショートロッドならではの取り回しの良さが魅力だな。身長が低いタヌキでも、扱いやすい。急にトイレに行きたくなったとき、畳まずにそのまま入ってもジャマにならないほどらしい。
まったく、おトイレくらい済ませておきなさいよ……恥ずかしい
……めんぼくない。
またロッドが短いということは手元に伝わる感度も高いということでもあるため、今回アンダー10を取れた要因もこれだと思います。
S54UL-solid
軽量ジグヘッド、小型スプーン、小型プラグのキャストと細かい操作に対応できるファストアクションソリッドモデル。アジングやエリアトラウト、ネイティブトラウトで活躍。
引用:がまかつ公式HPより
アジングのジグ単ロッドでは主流のレングス(長さ)だな。プラグを扱うのにも使いやすいし、これもおすすめだ。
でもさ、このくらいの竿の長さの違いで何が変わるの?
まぁこの程度は誤差とも言えなくはありませんが、一応竿は長い方が、竿を降った時の遠心力がかけやすく飛距離を稼ぎやすい。また重たいリグも使いやすいというメリットがあります。
ただ、このくらいの差なら好みで選んでしまっても問題ないと思います。
ブラックバスやロックフィッシュ狙い、アジングでも遠投リグにオススメなモデル
S66ML
しなやかかつしっかりとしたファストアクションで、近・中距離でのスポットシューティング性能に優れるライトバーサタイルモデル。ブラックバスはもちろん、小型のルアーを使ったショアからのソルトにも幅広く対応。
引用:がまかつ公式HPより
一応フロートアジングなどのヘビーリグなら問題ないだろうが、ジグ単だとパワーが強すぎるな。さすがに別の釣り向けと言わざるをえないが、決して使えないことはないぞ。
B60L
ベイトフィネスに適したセンシティブティップ&ショートレングスモデル。バス・トラウトはもちろん、ライトなロックフィッシュにも最適。
引用:がまかつ公式HPより
ねぇ、ベイトアジングではこれは使えないの?
うーん。使えなくはなさそうですが、これもやっぱりパワーが強すぎますね。適応ルアーが3g以上ですし。
なのでやはり、他の釣り向けでしょう。ライト系のシーバスやエギング、チニングやロックフィッシュならソルトでも活躍しそうですね。
モデルNo. | タイプ | 標準全長(ft/cm) | 希望本体価格(税抜) | 標準自重(g) | 仕舞寸法(cm) | パワー | 継数(本) | ルアーウエイト(g) | 適正ライン(PE/号) | 適正ライン(ナイロン/lb) | 先径(mm) | グリップ長(mm) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
S49FL-solid | スピニング | 4’9″(145) | 24,000円 | 70 | 28 | FL | 6 | 0.5~5 | 0.1~0.3 | 1~4 | 0.8 | 145 |
S54UL-solid | スピニング | 5’4″(163) | 24,500円 | 75 | 28 | UL | 7 | 0.5~8 | 0.1~0.4 | 2~6 | 0.8 | 145 |
S66ML | スピニング | 6’6″(198) | 25,500円 | 100 | 26.5 | ML | 9 | 5~21 | 0.3~1 | 3~12 | 1.3 | 270 |
B60L | ベイト | 6’0″(183) | 25,000円 | 100 | 28 | L | 8 | 3~12 | 0.3~0.8 | 3~10 | 1.3 | 195 |
シーバスやエギングに最適なパックスタイルB4にも注目!
S74M
ロッドパワーをしっかり引き出せるレングスで、エギングやシーバスゲームからライトなショアジギングまで楽しみつくせるオールマイティーモデル。
引用:がまかつ公式HPより
B610M
ベイトリールの強みを活かした様々なシチュエーションに対応するミディアムベイトモデル。取り回しの良いレングスで、ブラックバスはもちろんシーバスのボートゲームでも活躍。
引用:がまかつ公式HPより
モデルNo. | タイプ | 標準全長(ft/cm) | 希望本体価格(税抜) | 標準自重(g) | 仕舞寸法(cm) | パワー | 継数(本) | ルアーウエイト(g) | 適正ライン(PE/号) | 適正ライン(ナイロン/lb) | 先径(mm) | グリップ長(mm) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
S74M | スピニング | 7’4″(224) | 26,000円 | 115 | 33.5 | M | 8 | 5~28 | 0.4~1.2 | 8~16 | 1.5 | 260 |
B610M | ベイト | 6’10″(208.5) | 27,000円 | 115 | 34.5 | M | 7 | 10~30 | 0.4~1.2 | 8~16 | 1.4 | 275 |
まとめ いつでもどこでもアジングを楽しもう!
いかがでしたか?
今回の「がまかつ ラグゼ パックスタイルA4」どこにでも入っちゃう仕舞寸法で、かなりおすすめです!
今後もいくつか思いついた計画があるので、ブログで紹介しつつ更新したいと思います。
皆さんもぜひ手に入れてみてはいかがでしょうか?
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