光あるところに闇がある。光はアジンガーにとってまさに救世主といっても過言ではないほど信じられ、あがめられています(たぶん)。
その筆頭ともいえるのが常夜灯。明かりがあればアジがいる。故にアジンガーは闇夜の中に常夜灯という一条の光を探し求めるのです。
しかし、その光も考え方を間違えればたちまち暗雲たちこめ、間違えた釣り方に変貌してしまいます。今回はそんな常夜灯の考え方をお話します。
常夜灯はプランクトンの宝庫!
常夜灯には魚が集まる。これは虫のように光へ寄せられるのとは違い、常夜灯の明かりによって増殖する植物性プランクトンによるもの。
植物性プランクトンが増えると、それを食べる動物性プランクトンが活性化します。それらを狙うために小魚が集まり、フィッシュイーターが集まる。まさに食物連鎖が発生するわけです。
アジにも多くのベイトパターンがありますが、その多くはアミパターンですが、ベイトフィッシュパターンでもアミを捕食する小魚が常夜灯に集まるわけですから結局常夜灯下がまず狙うべき場所ということになります。
常夜灯にこだわりすぎると痛い目にあうかも?
常夜灯下は釣れる……。とは言ったものの、それにこだわりすぎるのもあまりよくありません。
というのも、常夜灯下は別にアジング専用のフィールドというわけではなく、多くの釣りにおける夜釣り定番の場所だから。シーバスはもちろん、アオリイカもいます。ということは、アジにとっての天敵も多いということ。
もちろん、天敵に追い回されている状況ではおちおち食事なんてしてられません。普通に逃げます。そんな時、アジンガーがワームを落としても誰も食うはずありません。他の魚の活性が著しく高い状況でアジが全く釣れないというときは、少し場所をズレるかランガンしてみましょう。
潮流もしっかり確認しよう!
常夜灯下はなんだって釣れる万能な場所ではありません。初心者からすれば潮の流れや潮目よりわかりやすい変化なので、常夜灯下につきたくなる気持ちもわかりますが、釣れないときはもう一歩先を考えましょう。
例えば潮の流れ。常夜灯の光で増殖した植物性プランクトン、さらにそれを食べる動物性プランクトンは基本的に遊泳力がありません。つまりは潮に流されるわけですから、流れの先にアジがいる可能性が高くなるわけです。
無論他の要因もありますので絶対に潮流れの先だけがアジのいるフィールドというわけではありませんが、絶対に持っておいて損はない考え方なので、頭の片隅に置いておきましょう。
常夜灯がなければ作ればいいじゃない
うーん。常夜灯って言っても、釣り人が多い時は入りづらいよねー
常夜灯があると釣れる。これ自体は割と有名な話で釣り人の多くが知ってること。それだけに釣り人が多いと大抵常夜灯に集まるものです。
物理的に入りづらい時はどうしようもない。諦めて帰る……のは少し早いです。
流れがあれば暗い場所でもプランクトンが流されてきますからそれを利用する手もあるし、集魚灯を使うという手もあります。
ただし、他の釣り人の近くで集魚灯を勝手に炊く行為はマナー違反。せめて一声かけるか、離れた場所でやりましょう。
月明かりも困りもの
「満月の日は釣れない」という話を聞いたことはないでしょうか?
この理由は、まず夜でもあたり全体が明るいこと。これによって、常夜灯による食物連鎖の活性化が沖でも発生してしまうため、常夜灯下にいちいちいかなくてもエサが手に入ってしまう状況が生まれてしまうためとされています。
また、アジは非捕食者でもあります。天敵がいる魚に取って闇は身を隠すための大切な要素。なのに身を隠すところがないというのは結構厄介で魚を散らす原因となってしまいます。
以上のことから、満月時は釣れないという風に言われていますが、釣りというものは突き詰めれば確率論。釣れるときは満月だろうが何だろうが釣れるものです。
常夜灯の境目ってどこ?
常夜灯の境目。つまり光と闇が交わる混沌の海域である。
というありきたりなネタは置いといて光と闇の境界線は小魚にとっては闇に隠れながら捕食できる場所であり、捕食者にとっては闇に紛れて襲撃するのにうってつけの場所となります。そのため釣れるという風に言われていますが、アジの個体が小さい、つまり幼いほど経験不足で怖いもの知らずに光側に入ってくるものです。なので、基本的にアジは常夜灯の光側から境目側が狙い目となります。
逆に言えば大型を狙いたいときは光と闇の境界線を狙うことになります。
ただ、忘れてはいけないのは「常夜灯の境目=表層で見える境目」ではないということ。光の屈折はあるものの、海から先も光は伸びています。つまり、表層で見えているよりは沖側に境界線があると言うこと。常夜灯の境目をトレースしたいときは、そのことも考慮に入れて投げてみましょう。
また、光源から離れるほど、光は届かなくなります。つまりは底もある意味では常夜灯の境目といえるでしょう。いろんな要素を考慮してトレースコースを考えてみましょう。
忘れちゃいけないもう一つの常夜灯の境目
うぅ……常夜灯の境目は闇側だけど光が屈折するからそれも考慮に入れて……難しいよぉ……
そんなもんより簡単かつ絶対に生まれる光の境目を見逃しちゃいねぇか?
そう。常夜灯下には確実に生まれる光と闇の境目が存在します。それは足下です。
堤防の足場自体が影を生み出すため、くっきりとわかるほどの光の境目が生まれるのです。
それだけに、ルアーを通すときは足下もおろそかにしてはいけません。時には堤防の際を通す戦略もありです。
ただ、堤防の端はメバルのたまり場でもあるので、秋~春は結構こいつらが掛かります。アジだけをピンポイントで狙いたいときは、軽くチェックする程度にしておくといいでしょう。
まとめ 常夜灯攻略はアジングの基本
いかがでしたか?
常夜灯下攻略はアジングのファーストステップです。狙い目をしっかり理解して、アジをきっちりゲットしましょう!
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